2012

尾崎直道のホールインワン
2012年大会3日目

通算で8度のホールインワンが記録されている、池が2つ絡むパー3ホールだ。このホールを象徴する出来事としては2012年大会3日目に尾崎直道が記録したホールインワンがあげられるだろう。小田孔明、I・J・ジャンとともに10番からのスタート。直道は雨の降る中、7番アイアンを握った。「7番アイアンで、ほとんど無風で軽いドローで打って、うまくいったなぁ…と思ったらさ、ピンの1.5m手前に落ちてね」そこから転がってカップに吸い込まれたのだ。しかし本人にはそれは見えていない。「見えない、目が見えないから。ここ2、3年は見えにくくなってさ、新聞読むのも眼鏡だし。みんながワァーって言ったのでわかったんだ」。日本では4回目で2004年の三井住友VISA太平洋以来8年ぶりだが、米国では5回ほど経験しているという。「ホールインワンのあと16ホールをパープレーで終えられたことの方が嬉しい」と、さすがに永久シード選手ともなるとホールインワン程度では驚かない。しかし今回のホールインワンは達成した年齢が凄かった。56歳5ヶ月30日での達成は、もちろんダンロップフェニックスとして歴代最年長の記録だ。しかしそれ以上に日本のゴルフツアーの中でも記録が残る1985年以降で兄のジャンボが達成した57歳4ヶ月30日に次ぐ史上2位の年長記録となったのだ。「面白い資料だね。じゃあ次はさらに上を、そして勝つ」とこの記録にはご機嫌だった。この年の直道はシニアツアーに参戦し6戦2勝、「ひとつの目標だったからね、これから1年1年何を追いかけていくのか。結果が出ると嬉しいね」自身初のシニアツアー賞金王に輝いた年のことだった。