「悔しくて昨日はホールアウト後に2時間みっちり打ちこんだんだ、それが良かったよ」と話したのはダレン・クラーク、3日目のホールアウト後のことだ。初日7アンダー64をマークして単独首位発進。しかし2日目はショットの乱丁で5バーディ、6ボギーの1オーバー72で通算6アンダーの5位に後退してしまった。しかも上がりホール3連続ボギーという最悪の終わり方だった。それが冒頭の言葉に繋がる。しかしその練習の中でひとつ弱点に気づいたという。「ショットの際にアドレスでボールから離れすぎていたために上体が屈みすぎていたんだ」。ややボールに近づいて立ってみると正しいアドレスが取れるようになった。迎えた3日目は難しい5番ホールで残り154ヤードのセカンドショットをカップインさせイーグルを奪うと、7番、10番、13番とバーディ。15番でボギーを叩いたが、最終18番でこの日2つめのイーグル。6アンダー65をマークして首位に1打差の2位に浮上、「今日の65は初日の64よりも内容が良かったよ。多分、今年のベストプレーといってもいいんじゃないかな」と自画自賛して見せた。ダレン・クラークは2012年の全英オープンチャンピオンでダンロップフェニックスでの最高順位は1998年の2位。この5番ホールは2014年にフェアウェイを横切るハローと呼ばれる水を通すための溝を埋める改造を行った。それまではこのハローがあるためティーショットを刻む選手が多かったが、今ではドライバーを持ち積極的に責める選手が増えてきている。

• 1番ホール「ジャンボ尾崎、初めてのニクラウスとのラウンド」（1974年大会3日目）
• 2番ホール「石川遼、松ぼっくりを蹴る？」（2008年大会1日目）
• 3番ホール「フェニックスCC最多13回のホールインを記録」
• 4番ホール「アンディ・ビーンのボールが忽然と消えた」（1987年大会2日目）
• 5番ホール「ダレン・クラーク、1ラウンド2イーグルの猛攻」（2002年大会3日目）
• 6番ホール「短所が長所に変わった、片山晋呉、自画自賛の9番ウッド」（2000年大会最終日）
• 7番ホール「13年予選落ちなしの中村通が１０の大叩きで予選落ち」（1987年大会2日目）
• 8番ホール「ジャック・ニクラウスが見せた奇跡のリカバリーショット」（1974年大会1日目）
• 9番ホール「ジョン・デーリー、プレゼント・フォー・ユー」（1991年大会1日目）
• 10番ホール「後悔先に立たず…丸山茂樹がぼやく2日目のプレー」（1999年大会2日目）
• 11番ホール「尾崎直道のホールインワン」（2012年大会3日目）
• 12番ホール「セベ・バレステロス、優勝をたぐり寄せたスーパーショット」（1981年大会最終日）
• 13番ホール「中嶋常幸、優勝を決めた奇跡のイーグル」（1985年大会最終日）
• 14番ホール「デビッド・デュバル、ダボを2度打ちながら優勝した唯一のプレーヤー」（2001年大会3日目）
• 15番ホール「アーニー・エルス、パターが折れちゃったのでサンドウェッジを使いました」（1995年大会1日目）
• 16番ホール「ラリー・ネルソンのバンカー事件」（1989年大会3日目）
• 17番ホール「ジャンボ尾崎、奇跡の噴水ショットで初優勝」（1994年大会最終日）
• 18番ホール「パドレイグ・ハリントンの勇気の一打」（2006年大会最終日）